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データからみるジェンダー格差

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世界銀行グループは、新たにジェンダーに関するデータのポータル・サイトを立ち上げた。 同サイトには、教育、人口構成、保健、仕事、資産保有状況、政治参加等、様々なトピックについて男女別のデータが集められている。また、世界銀行グループはこのほど、「ジェンダーに関するリトル・データ・ブック2016」も発表し、同時に、世界開発指標の最新データもオンライン上で公開している。

今回、最新のデータが提供されることで、世界銀行のデータをジェンダーの観点から分析することが、これまでより容易になる。トピック別の一覧では、項目ごとの分布や傾向の概要を閲覧することが可能だ。

以下に、世界銀行グループの新しい「ジェンダーの平等戦略」の4つの柱に関する図を紹介する。4つの柱とは、1)保健、教育、社会的保護へのアクセス改善を通じて人々の才能開花を図ること、2)スキル格差や介護の手配の問題に対応することでより良い雇用の創出拡大を図ること、3)女性による資産へのアクセスと資産管理を拡大すること、4)女性の発言権と役割の拡大、すなわち自らの生活のカギを握る要素について声を上げ、主導権をとることである。
 

1) 教育格差は低所得国で最も深刻

2013年時点で、世界全体の初等教育修了率は過去最高の92.3%で、1990年を13%上回った。これは全体として大きな進歩ではあるが、低所得国の修了率ははるかに低いままで、男子の初等教育修了率は依然として、女子の修了率より10%も高くなっている。

低所得国の初等教育修了率には根強いジェンダー格差
男女別初等教育修了率(該当年齢グループにおける割合)

 
 

2) 失業や無償労働は女性の方が高確率

世界全体で見ると、労働市場に参加している女性は50%であるのに対し、男性は77%である。所得グループを問わず、男性よりも女性の失業率が高い背景には、数多くの障壁が挙げられる。例えば、雇用についての法的制約から、キャリア追求や子育て・介護に関する自由な選択の欠如だ。同様に、下の図が示す通り、家族経営の事業で、無償で働く女性の割合も大多数の国で男性の割合を上回っている。

女性の方が男性よりも高確率で無償労働に従事
家族経営の事業で無償で働く労働者(2013年の15歳以上の被雇用者に占める割合)

 
 

3) 中・低所得国の銀行口座保有率は女性が男性よりも低水準

金融機関に口座を持つ女性の割合は、世界全体で、2011年の47%から2014年は58%に上昇した。ただし、保有率における男女格差は、特に中・低所得国において、依然解消されていない。

銀行口座保有率は改善するも、依然として男女間に格差
銀行口座保有率(15歳以上の人口に占める割合) 
 

4) 経営陣に女性が含まれている割合は、世界平均でわずか3分の1近く

女性は多くの国で法的・社会的な障壁により資産保有や相続を妨げられている。女性が経営陣に含まれている企業は、世界全体の3分の1近くにとどまるが、中国、ブラジル、ベトナムなど20カ国以上で、その割合は50%以上を占めている。

女性による起業の状況は国によって大きなばらつき
経営陣に女性がいる企業の割合