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都市のリーダーにできること:日本の事例から学ぶ

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コスモクロック21を背景にみなとみらい21地区を歩く「競争力のある都市づくり」実務者研修会合の参加者たち。みなとみらい21地区は、横浜市の中でも付加価値の高い活動が集中し、生活の質の高さに重点をおいた地区となっている。 写真提供:東京開発ラーニングセンター(TDLC)
都市の首長たちの業務を考えるとき、市民に効率的な都市サービスを提供することに加え、雇用創出を行うことは、世界的な経済成長の最優先事項となっています。

こうした中、都市には、市民の雇用と、基礎的なサービスに対応する事業のための税収を生み出す手段が必要になっています。 競争都市に関する世界銀行の主要報告書(2015年発行)では、 早急に大規模な雇用を創出することが不可欠だ と指摘されています。
 
2017年11月 、アルゼンチン、チリ、クロアチア、エジプト、エチオピア、マレーシア、フィリピン、ルーマニア、南アフリカ、チュニジア、ウガンダ等から約30名の都市および国の政府関係者、政策担当者が1週間にわたる「競争力のある都市づくり」実務者研修会合を行いました。世界中の都市を代表する参加者にとって、それぞれの都市や地域が競争力を高める手法を探すことが目的でした。

多くの都市では組織構造の断片化や管轄区域の重複などが起こり、組織内プロセスの透明化が必要となっています。また、経済開発戦略を民間セクターと調整することが困難な都市もあります。根拠に基づく政策課題を推進するための適切な準国家社会経済データの欠如も挙げられます。自治体の首長は、理論上の教訓ではなく、実践的で実現可能な知見を模索しているのです。

日本の横浜市と神戸市で行われた本 実務者研修会合では、都市の競争力に関連し、日本の優れた知見を学ぶことができました。横浜市と 神戸市は特に以下について豊富な知見を有しています。
  • 人口流入
  • 急速な産業化
  • 環境課題への対応
  • 先端技術の取得
  • 住宅バブル
  • 大規模な災害(阪神淡路大震災)と復興

何を実施すべきか

自治体の首長は、制度や規制、インフラ整備や土地利用、市民のスキルの向上やとイノベーションを起こす仕掛けづくり、企業支援や融資など、競争力を高めるために様々な介入を行います。市長は、これらに直接影響を与え、地域や国レベルの政策担当者と協力してその他の指針を作成します。

長期的な雇用成長は通常、セクター間をうまくつなぎ合わせ、投資を集中させることにより推進されてきました。例えば、神戸市は医学研究と医療産業をつなぎ合わせていくことを目標に、土地利用を再生し、生命科学クラスターへの投資を集中させました。結果、 15年間で500以上の企業が集まり、その規模は人口の約6倍の都市であるシンガポールを上回りました。横浜は港湾や重工業から最先端の研究開発にいたるまで、経済を再構築するためにハードインフラに投資しました。

誰が実施するのか

都市政策の権限と資源の供給力は、国や都市によって大きく異なります。都市の公共政策立案者は複雑なしくみの中に存在する当事者です。仲間を見つけて協力し、情報を整理することによって、影響力を体系的に高めることができます。横浜市と神戸市は、限られた政策に対応するため、体系的な仕組みを検討しました。両市は能力を拡大し、成長を促すための強力な協力関係を構築したのです。

これらの協力関係から得られるもの:

  • 組織・企業などからの資金源(例:全国プログラムの活用);
  • インフォーマルな影響力(例:国の議会から影響を受ける地方産業);
  • 新しい能力源の開拓と誘致(例:民間投資家ではなく、最初に理研を誘致するなど)
詳細につきましては、2月11日にWorld Urban Forum 世界都市フォーラムで発表された横浜市のケーススタディをご覧ください。
 
どのように実施するか

自治体の首長は、経済開発戦略だけでは不十分であることを認識しています。実施の仕組みとシステム作りは、結果を達成するのと同等、またはより重要です。横浜市と神戸市では、設計、実施、管理のために慎重かつ忍耐強い制度体制ができています。これには、調達、雇用、資産処分など基本的なタスクを実行する能力、知識を蓄積し、計画を調整し新しいアイデアを試みる能力、利害関係者と連携し障害となるものを取り除くことができる能力が含まれています。
実務者研修会合中には、自治体の首長間の交流により、重要な質問が提示されました。「異なる都市がたどった経済成長の道筋にはどのようなものがあるでしょうか?」、「課題、状況、能力の大きな違いを考えると、市のリーダーにとって都市の競争力を高めるために何が必要なのでしょうか?」私たちの今後の取り組みでは、引き続き都市が政策、プログラム、プロジェクトをより良く設計し、管理し、実施するのを支援することに焦点を当てます。横浜市と神戸市の経験を理解することは、それぞれの都市が抱える課題に取り組むことに大きく役立つと考えています。
 

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