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国際インフラ支援システムで、インフラ・プロジェクトの透明性、効率性、品質を確保

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透明性、効率性、高品質-この3つは、筆者を含め、インフラ・プロジェクトに関わる者がごく頻繁に耳にする言葉である。残念ながら、我々がこれらのコンセ プトに馴染みがあるのは、多くのプロジェクトに欠けているからにほかならない。しかも、欠けているという事実は、「次回避けるべきこと」という教訓をもっ て認識されることが多い。

今回、プロジェクト準備のためのデジタル・プラットフォームである 国際インフラ支援システム(IISS)が整備されたことで、 官民パートナーシップ(PPP)によるインフラ事業や従来からの調達業務における透明性、効率性、品質が確保できるようになりつつある 。IISSの導入により、インフラ・プロジェクトの準備、資金調達、成果の導き方が大きく変わる可能性があるのだ。過去6年にわたりこのプラットフォーム の開発に携わってきた筆者も、 IISSの大きな可能性に大いに期待している 。IISSによって、より質の高いインフラをより迅速に整備することができるよ うになり、地球全体で人々の生活の質を高めることができるだろう。

ビデオ「国際インフラ支援システムの導入」   
An Introducation of International Infrastructure Support System - Video produced by the Sustainable Infrastructure Foundation

 製作:持続可能なインフラ財団

プロジェクト準備に対するこの新アプローチは、主要な国際開発金融機関(MDBs)と開発金融機関(DFIs)、さらには数多くの先進的な民間機関による 協力の結果、誕生した。事実、他の知識イニシアティブやデータベースとの協力も、ほかのプロジェクト・プラットフォームには見られない、IISSの大きな 特徴である。
 
IISSを活用した各種課題の解決

インフラ・プロジェクトの何らかの段階に関わったことのある人なら、数多くの関係者が携わる現場のむずかしさをすでに承知されていることだろう。例えば、 プロジェクト・コンサルタントが政府や経営者の最新の決定をよく把握していなかったり、バージョン管理の問題からプロジェクトが進まない、または混乱する こともあり得る。認識が異なるために、官民両セクター間のコミュニケーションが進まなかったり、報告書を作成して配布しようにも、データが十分でなかった り効率的に配布するための経路が整っていないために難しいといったこともあるだろう。

IISSは、主要な国際開発金融機関と開発金融機関が認めた唯一のプラットフォームとして、こうした問題を解決し、インフラ・プロジェクトが抱えるほかの数多くの課題にも対応していく。
 
関係機関

  
今後の展望

IISSは現在、世界各国の政府に対して順に提供されつつあり、今後プロジェクトの実態を、現場のニーズと共に把握できるようになる。同システム内に質の高いプロジェクトが数多く確保された時点で、魅力ある投資機会を求める民間企業に登録を呼びかけていく。
http://public.sif-iiss.org
 

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プレスリリース: インフラ・プロジェクトで確実な成果を出すための画期的な新アプローチ (英語版)
 

投稿者

Christophe Dossarps

Chief Executive Officer of the Sustainable Infrastructure Foundation

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