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グローバル水の安全保障・衛生パートナーシップ(GWSP)が世界の水問題を解決するパートナーとして選ばれる理由

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Through its work, GWSP has supported World Bank projects that provided access to water or sanitation to nearly 30 million people and added 2.9 million hectares under sustainable land and water management practices. Through its work, GWSP has supported World Bank projects that provided access to water or sanitation to nearly 30 million people and added 2.9 million hectares under sustainable land and water management practices.

グローバル水の安全保障・衛生パートナーシップ(GWSP)は、水に関する持続可能な開発目標とパリ協定を達成するために重要な活動をおこなっています。

世界銀行は、人類と地球のために、開発インパクトの質・スピード・規模を上げるための改革を行っています。気候変動への適応を重視した水の安全保障は、生活しやすい地球の上での貧困削減を実現するという世界銀行の新たなビジョンを推進するための優先課題です。 水は、人類の発展、経済成長、そして健全な地球のために重要な資源です。しかし気候変動の結果、水資源の枯渇、不安定な供給、水質悪化といった問題が生じています。

世界が2030年の持続可能な開発目標(SDGs)達成を実現するためには、世界銀行はさらなる決意をもって解決のための取り組みを強化し、新たな手法を使うことで資金供与と知見共有を拡大し、水危機のようなグローバルな課題に取り組んでいます。この世界的な水の課題に対応するため、世界銀行は新たに「迅速な水の安全保障と気候適応のためのグローバル・チャレンジ・プログラム」を立ち上げ、水対策への支援を拡大して提供しています。

このグローバル・チャレンジ・プログラムは6つのパイロット・プログラムのうちの1つで、再現・拡大可能なアプローチを用いて、各国がより迅速かつ効果的に開発ニーズに対応できるよう支援するとともに、グローバル課題への対応強化を目指しています。各プログラムは、各国レベルのオペレーションから構成されますが、これら一連のオペレーションは、グローバルレベルにおける協調のためのプラットフォームを通じて、参加国にネットワーキングや知見共有の機会を提供します。

このプログラムは、システム改革と、持続可能な水管理、災害リスクの軽減を通じて、支援対象国の水の安全保障の強化を目指しています。具体的には、上下水道の普及、灌漑サービスと水生産性の向上、洪水と干ばつのリスク低減のための支援を行います。

グローバル水の安全保障・衛生パートナーシップ(GWSP)は、水関連問題に横断的に取り組む中核拠点として、「迅速な水の安全保障と気候適応のためのグローバル・チャレンジ・プログラム」に分析やナレッジ支援を提供しています。

2023年の年次報告書に記載されていますが、GWSPには開発インパクトを広げていくために必要な技術、ツール、知見があります。GWSPは、各国政府が世界の水の安全保障の実現のためのソリューションを開発し、投資を拡大するための支援を行っています。 GWSPは、プログラム設計に必要な評価とツールを提供し、プログラムを効果的に実施するための能力開発を行います。また、実現可能な環境づくりのための政策アドバイスに加え、複雑な課題を解決するためのグローバルな知見を提供します。

今年のGWSPの活動は多岐にわたっています。チュニジアでは、下水公社のスタッフを対象に、公衆衛生サービス向上のための官民パートナーシップに関する研修を実施しました。ウクライナでは、リモートセンシングと気候モデリングを用いて灌漑農業セクターの現況評価を行いました。コンゴ民主共和国では、上下水道サービスの飛躍的向上のため、12億5,000万ドルのプロジェクトの設計を支援しました。ネパールでは、水の安全保障強化のためのセクター政策や戦略のための支援を行いました。

GWSPはこれまでの活動で、約3,000万人に水と衛生設備へのアクセスを提供 、279万人の農民に農業技術の改善を支援し、また290万ヘクタールの農地における持続可能な土地と水の管理手法を導入しました。また約2,560の学校と保健所で水と衛生設備のアクセス改善を支援し、約5,160の水利組合を設立・強化しました。

さらにGWSPは、脆弱性、紛争、暴力の影響下にある18カ国で水セクター開発を支援してきました。2023年度には、世界銀行が融資したプロジェクトを通じて、345万人の水資源へのアクセスが改善し、288万人の衛生サービスへのアクセスが改善しました。

このような理由から、水の安全保障と気候への適応という共通の未来を共同で実現するためのパートナーとしてGWSPが選ばれているのです。水に関するSDGsのための協力・支援プラットフォームとして、パートナー国・機関がGWSPの活動上重要な役割を果たしています。2030年までにSDGs6の「すべての人にきれいな水と衛生を」を達成するため、GWSPは従来のドナー国はもちろん、新たなドナー国からも支援を募ることでドナーの多様化を目指しています。 また、開発金融機関、国際開発金融機関、民間セクター、慈善団体やその他関係機関とのパートナーシップを深め、より大きなインパクトの実現を目指しています。

課題は山積していますが、私たちは、各国が協力して取り組むことで、人々と生活しやすい地球のための世界の水安全保障実現を目指した世銀の支援はより大きなインパクトをもたらすことが可能になると考えています。

関連リンク: 

GWSP 2023 年次報告 (英語)

より良い流れへ:世界の水における政策の改善と規模に応じた成果の提供(英語)

GWSP(英語)


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